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No.1374 柱状改良で土地の価値が下がる?

 相談概要 氏名: MH
検索キーワードはなんですか?: 地盤改良の説明がなかった
ご相談の種別: 売建住宅の瑕疵(建築条件付建売住宅)
相談住所(市町村までで可): 大阪府
職業: お勤め・その他
年齢: 48
性別: 女性
構造: 木造(在来工法)
引渡し年月日はいつですか?: 西暦    2016  年 4    月   日
何階建て?: 地上 2 階、 地下  階
延べ床面積: 112u(     坪)
工事請負金額(売買金額)はいくらですか?:     万円
設計監理料はいくらですか?:      万円(支払いの無い場合は0とご記入
ください)
建物様態: 売建住宅(建築条件付建売住宅)
施工者: 地場大手ビルダー :地元大手のハウスメーカー
設計図は何枚もらいましたか?:     3 枚
工事着工までに設計打合せは何回しましたか?:    8  回
施工者名:
販売会社名:
設計事務所名:
 相談内容 ━━ 欠陥等の現象:

地盤改良について、「改良が必要かどうか、必要なら工法、将来発生する費用、リスク」等の説明がありませんでした。契約書にも地盤保障の記載だけです。
柱状改良という方法で、地中の柱は埋蔵物となって持ち主の責任となり、土地を売る際に撤去費用や(杭からの土壌汚染があった場合)土壌洗浄が費用がかかるようです。改良も過剰ではないかと疑ってます。

契約書にも地盤保障の記載だけです。契約前にはすでに地盤調査が必要なことは分かっていたようです。地盤調査費用、改良費用は総額に込みだと思います。
坪いくらという金額だったので、内訳は分かりません。

契約前に説明があったら、契約しなかったかもしれないし、ほかの区画を選んだかもしれません。
地盤保障を付けるため、必要な改良は行ったかもしれませんが、別の方法も検討したと思います。


━━ 業者の見解:

HMには一度言いましたが、こちらも強くは言っておらず、営業の方はだんまりです。
今、地盤調査の施工報告書を出してもらうようにしています。
今後、報告書が出たらしっかり言いたいと思っています。

━━ 相談内容:

杭を打ったことで土地の価値は下がる、と聞きます。
将来の出費やリスクの説明がなかったことに対しての責任を問うことはできるでしょうか?
契約の瑕疵には当たりませんか?

形としては、
@杭を抜くときの費用の見積もりを出してもらい、いくらかの負担をしてもらう。
A将来売るとき、建て替えるときになにがしかの負担をしてもらう約束を書面でしてもらう。

他に何かいい方法があるでしょうか?
できれば気持ちよく家を建てたいし、建ててもらいたいので、非常識と思われる要求はしたくありません。

「結局改良工事はしたのだから、先に言っておかなくてすみませんでした」、で一般的には終わるんでしょうか?

気を付けてみると近所でも新築工事の際、柱状改良はよく見かけますが、皆さん建て替えや土地を売るときのことは了承済なのでしょうか?
20年、30年後に土地の杭は社会問題になるのでは、と思いました。
 yorozuの感想 このようなHPがあるのはとてもありがたいです。
ほとんどの人は建築や不動産のことは一生に一度あるかないかです。
なのに、ちゃんとした知識やサポートもなく家を建ててしまう。
こちらのような素晴らしいHPや相談会がもっと広がることを願っています。
アドバイザー 
津村 泰夫  「地盤改良の説明がなかった」ということですが、残念ですね。大阪の平野部で建物を建てるには何らかの地盤補強が必要です。木造住宅程度であれば地盤改良、それ以上では杭打ちが必要です。
平野部といっても軟弱地盤の深さは様々で、私たち設計を進める中でも、地盤調査をしてみないとどのくらいの地盤補強が必要かわかりませんね。概算はこのくらいはかかるかもしれません。といったくらいの説明をし、地盤調査結果をふまえて地盤補強の計画をおこない、見積もりを取って施主に説明をします。予算に大きく影響をしますので当然のことです。

 しかし、地盤改良をおこなったことで将来その土地を売る際に損失があるかといったことまでの説明はほとんどしないと思います。50年後か100年後かわかりませんし、同程度の住宅であればそのまま建てることが出来るでしょう。杭の場合は再利用したり、既存杭を避けて新設杭を打ったりする場合があります。
既存杭を抜く場合も多いようです。それは次の土地購入者が考えることですし、もっとも土地売買の際には重要事項にて記載が必要です。

 確かに「地盤改良の説明がなかった」ことは良くないのですが、はたして50年先100年先の売却のことで施工者に損害賠償を求めることは無理があると思います。(この辺は弁護士さんからの解答が必要です)特に地盤改良だけであれば、それほど大きな地中障害と言えないと考えます。杭に比べて改良の程度にも寄りますが、比較的容易に掘削をおこなうことが出来ます。

 都心部での土地売買では当然のこととして既存建物の図面や杭図面を添付して売買しますので、特に社会問題にはなっていません。既存が工場などであった場合は必ず地中障害を調査する仕組みが出来ており、有害物質を検出することも多く、その場合には社会問題と言えることもあります。
山口 雅克   「杭を打ったことで土 地の価値は下がる、と聞きます。」とありますが、どのようなところで耳にされたのでしょうか。その信憑性はどの程度のものなのでしょうか。

 国内で住宅地として使うところで地盤が良い(杭や改良などを行う必要のない)ところはあまりないとお考えください。以前に多くのトラブルがあったことで、全て地盤調査を行い基礎の工法を選定するように告示が出されました。

 今回はその結果としての改良杭の選択になったのですが、そのことで地価が下がるという人がどのくらいいらっしゃるのでしょうか。私たちが戸建住宅を設計するときに杭を打ったり、地盤を改良することはほとんどですが、地価の下落を心配される方は皆無ですし、私たちもそのことで地価が下落することを説明したことはありません。これが説明不足との認識もありません。

 1:杭を抜いても、抜いた跡はどのようになるのでしょうか。
土で埋めても一旦乱した地面の中は元には戻りませんので建物を新たに建てるときに不利になるだけです。この方が価値が下がりませんか。

 2:将来売るとしてもどこにどのようなものが埋まっているのか明確にしておいた方が価値が下がらないと考えましょう。
 近い将来に土地の杭が社会問題になることはないと考えてもいいと思いますよ。
 契約の瑕疵にあたるかどうかは弁護士見解を待つことになります。
 コメンテーター 
長谷川 明弘 現在の建築基準法では、建築物を建てる時には、必ず地盤調査をし、調査結果に基づき、地盤改良をしなければ建てる事ができません。

私も関西を中心に仕事をしていますが、大阪や阪神間は、ほとんどと言っていいほど地盤改良が必要となります。確かに事前に報告が無かったのは残念ですが、柱状改良をしたからと言って、その土地の下がると言うのは私も聞いた事がありません。

今回の場合、契約の瑕疵になるかどうかは、解説員も言う通り弁護士の見解になると思います。
 事務局から 
  古賀 保彦 セメント固化材を使用する地盤改良では、元々の地盤の土質、地下水、施工状況等の条件によっては六価クロムによる環境汚染が生じる可能性がある事が知られています。当方の設計監理物件でも、試験杭で六価クロム溶出試験を行ってから本杭を施工した事例があります。

PCB、アスベスト、土壌汚染については法律で規制され、所有者はその対処義務がありますが、転売されると新たな所有者に負担がかかる形になります。それでも、使用時に法規制が無かったものについての事ですから、改修や解体の際、または現に問題が生じている場合に対処しなさい、という内容です。

今回の問題については、将来には法規制されるかもしれませんが、未だ法律で規制されていませんので各自の捉え方によって対応が異なる、というのが現状ではないかと思います。この点に於いて、施工済みのもの、これから行うものであっても賠償を求めるのは困難かと思うところです。
既に施工された地盤改良や杭が地中障害となる事については、解説員の意見をご参考ください。

地盤改良や杭を使わないで建築が可能であればそれに越した事はありませんが、売建住宅のようですから費用項目に記載があれば、契約前に尋ねる機会はあったと思います。恐らく事後に色々と勉強なさってご不安になられたのではと思いますが、土地の売買、工事請負契約でどこまで説明するべきかは難しい問題です。知っていたら契約しなかった、というためには、相手方の説明不足だけでなく、契約時にご自身に知識があり、相手方にも確認した、という流れも必要かと思います。
契約の瑕疵にあたるかどうかは法律の専門家でなければ応えられませんので、弁護士にご相談なさってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 お礼が遅くなって大変申し訳ありません。

専門家の皆さんからの貴重なご意見本当にありがたく読ませていただきました。
結論としては損害賠償は求めないことにします。
ただ、契約前に地盤の説明がなかったことで、不信感を抱きながら家を建てることになった、残念な気持ちはもう一度伝えようと思っています。
営業の方(宅建取引士)の告知義務違反ではないかと思います。

土地の価値が下がることはネットで知りました。
次の建築時に邪魔な杭を処理する経費が掛かるので、売るときは、自分で整地するか、その分の経費を考慮した土地の値段になる、とのことでした。
ただ今回の御見解によると、杭を全部抜くことは現実的ではないようですね。普通の木造二階建てなら、杭を足したり、表面だけ削ってまたべた基礎で建てることもできるんでしょうか?

今回、御回答を頂いたことで心が楽になりました。せっかく一生に一度の家を建てるのに楽しめずいろいろと心配ばかりでした。
棟上げも終わり、家も形になってきています。現場の方は一生懸命やってくださってるようです。

先日、住宅会社の事務所で、これから家を建てる方が、地盤やレベル、排水経路などに関していろいろと問い合わせてありました。
やはり分かる人にはいろいろと質問点があり、素人は疑問すら感じないんだ、と住宅購入の難しさを感じました。何も心配せず、住宅会社任せでも結果は同じかもと思うと、複雑な気持ちです。

今回ご回答いただいたことで、すっきりと工事を見守れます。
本当にありがとうございました。

このような機会を頂いたことに感謝しております。また、この活動をもっとたくさんの人に知ってほしいと思います。(先生方はますますお忙しくなられますが・・[苦笑])
ありがとうございました。
 その後  
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