| 相談概要 | 氏名:M.S 相談建物予定地(市町村までで可): 大分県日田市 職業: お勤め・専門・技術職 年齢: 34 性別: 男性 構造: 木造 竣工予定: 西暦2015年3月 日 何階建て?: 地上2階、地下 階 延べ床面積: u(40坪) 工事金額(売買金額)の予定:1600万円 設計監理料はいくらの予定ですか?:万円 建築様態: その他 |
| 相談内容 | 父が自分で家を建てようとしています。 この場合の自分とは正に自分で監督、大工補助、などなどやるとの事です。 ちなみに昔は左官でしたが、いわゆる大工ではありません。 近所の大工さんに手伝ってもらいながら、自分でやると言って聞きません。 私は次男で結婚して市内にアパートで暮らしています。 長男は遠く広島にマンションを買いました。 実家は築推定80年以上の昔ながらの棟割と言われる日本家屋で、雨漏りもひどく、90を超えた祖母、祖父がいます。 家を建て替えるとの事でこれを機会に二世帯にして一緒に暮らそうと伝えた所、いいよとなりました。 しかし、話をしていくうちにどうも噛み合わず、どこの工務店さんにたのむの?と聞いたら、自分でやるとの返事。申請だけ設計事務所にやってもらい監理、施工をやるみたいです。 解体からやる、その方が安くなる、廃材は自分の山に持って行くなど荒唐無稽で先輩の建築事務所の方に話したら、お父さんスゴイねと、笑っていました。 できなくはないが、何処かで工事が中断するだろうとの事です。 なんとか止めさせる方法はないでしょうか?よろしくお願いします。 |
| yorozuの感想 | このようなサイトがあるとは知りませんでした。 これからも、家について悩める方々の光になっていって下さい。 |
| アドバイザー | |
| 山口 雅克 | まずは法的なことをお話しします。解体に関しては法律で廃材のリサイクルや処分に定めがあり、専門の資格を持った業者でないとスムーズにできないようになっています。廃材処理の書類作成だけでも大変です。 建築は130〜150m2の在来軸組工法の家になるのでしょうね。この構造と規模でしたら、建築士でないと設計監理はできませんので、建築士事務所に申請だけでなく監理も頼むことになります。 昔と違って細かい規定がありますので担当建築士に図面の内容のことも聞かれるといいでしょう。見た目は簡単でも子細な情報が書込まれているので素人で対応できるようなものでないのが実情です。 設計事務所には監理もお願いするのですが、その監理者も確認審査機関や住宅瑕疵保証会社の検査に立ち会うことになります。少なくとも、基礎の配筋、棟上げ後の軸組と屋根完了時の中間検査、完成検査の3回を第3者から受けることになります。その検査の書類等は建築士が作成してくれても、その建築士の監理に耐えうる仕事ができるのか心配ですね。 又、そのような状況で近所の大工さんが本当に手伝ってくれるのでしょうか。今の段階で確認しておいてください。 今の住宅設計には専門的な内容がたくさん含まれていますので、昔みたいに大工さん、左官さん、電気屋さん、水道屋さんでどうにかなるものではありません。各専門業者との段取りや自分ができる工事の把握など、工期と時間がたっぷりあれば可能でしょう。 上手くいかなかった工事の尻拭いを誰がしてくれるのか、その費用を誰が負担するのかまで覚悟が必要です。先輩の建築士事務所の方に、今の家づくりがどの位こまごまとしたルールがあるのか説明していただいたらいかがでしょうか。 今年の4月からは住宅の省エネ基準も変わります。木構造の金物の使い方等を含めて、図面を丁寧に読み解ける人でないと設計図に示されたような住宅はできないと思います。 左官さんでしたら、腕のみせどころを採用した家を設計事務所に依頼して建てるのが賢明だと思います。 |
| 橋本 ョ幸 | まず大前提として、設計と監理は有資格者(建築士)でないとできない独占業務となっていますので、「申請だけ頼む」ということはできません。設計者と監理者をきちんと決めて、その建築士に依頼する必要があります。 また、建築には様々な制約があり、関係する法律や約束事が非常にたくさんあります。資格が無くてもできることはありますが、資格がないとできない事、非常に手間のかかることがあります。もちろんそういったことを一つ一つ勉強して取り組んでいくことも、家づくりの楽しみの一つかもしれませんが、お父様はそれを望んでいるのではないかと思います。 お父様は、純粋に「自分で手を動かしたい」ということだと思います。だとすると、手間のかかることは専門家や専門の業者に頼むというのも一つの方法です。 そのように、お父様にお話しされてはどうでしょうか? お父様の活躍できる場はきちんと残して、取り組んでみられてはどうでしょうか? また、そういうことを相談に乗ってくれる、アドバイスをしてくれる設計事務所を探してみるという方法も手かもしれません。 |
| コメンテーター | |
| 志賀 隆行 | セルフビルド自体は悪くないことで、先輩の建築事務所の方がスゴイねと笑うのもよく分かります。ただ解説員の方々のご指摘の通り、障壁が多いのも事実です。お父様の活躍される場を確保しつつ、設計事務所または建築士主導というカタチがいいように思われます。 |
| 事務局から | |
| 古賀 保彦 | 建築基準法によって建築行為には色々な規制がかかってきます。法の目的は第1条に「国民の生命、健康及び財産の保護を図り・・・」と書かれていますように、建物を使う方、そこに住まう方、所有する方にとって難儀や不利益が生じないようにするためのものです。 また、解説の通り現在の技術は複雑になっていますが、これは過去の様々な事故や経験から積み上げられてきたものでもありますから、それを解釈して現実のものに反映させるというステップも大切な事です。 自己責任なら問題ないのではないか、という考え方もあるかもしれませんが、そこにはご家族もお住いになりますし、来客もあることでしょう。また、火災や倒壊など隣家への、或は隣家からの被害を防ぐことも考慮する必要があります。 一方、ご自身で建てようというお気持ちはとても大切な事だと思います。ご家族皆さんのために何かしてあげたいという思いもこめられていることでしょう。そのお気持ちを何とか実現していければとも思います。 知らない事や出来ない事は専門家に依頼して、そのアドバイスを受けながら進める方法もあると思います。しかし、何を知らないのかを知る事も難しいことですから、まずは家がどのような仕組みになっているのかを、見てみられたら良いのではないでしょうか。 ご参考の一例として、住宅金融普及協会が発行している「木造住宅工事仕様書」があります。大きな書店や協会で入手できますので、手に取ってご覧になってみてください。現在の、家を作る上での様々な技術や注意事項が一通り掲載されていますので、家を作ることの難しさもお分かりいただけるのはないかと思います。それをお父さんのお気持ちを損ねることがないようにうまくお伝えすることが、お父さんに対しての息子さんの感謝のあらわれになるのではないかとも思います。 家を作ろうとする事でご家族のお気持ちがバラバラになるのは本末転倒です。皆さん一緒によく相談なさって、うまく進められますよう祈っております。 |
| 相談者お礼状 | |
| 相談者お礼状 | |
| その後 | |
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