相談概要 | [氏名] H.M [相談内容:] その他 [居住住所] 奈良県奈良市 [相談建物所在地] 奈良県奈良市 [職業] 歯科医師 [年齢] 45 [男性] on [構造] 鉄骨造(ブレース構造) [引渡し年月日] 西暦 年 月 日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 3 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 95 [工事請負金額] 4000 [設計監理料] 200 [様態] 注文建築 [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分で選んだ。 [監理者を選んだのは] − [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] - [確認申請の為の委任しましたか?] - [確認申請書お持ちですか?] 無い。 [検査済証は有りますか?] 無い。 [お手持ちの図面は何枚?] 5枚 [打ち合わせ何回] 5回 [床面積] 300m2以下 [施工者名] 未定 [販売会社名] [設計者名] B.S [監理者名] |
相談内容 | [現象] 中古住宅を診療所に増改築したいのですが検査済証がありません。済証無しの申請について3社で意見が違います [業者の見解] A社は、更地にするしかない B社はダミーの申請書を出して済証を取らなければ良い C社は、既存住宅を診療所への用途変更申請をもとの建物の済証なしで申請可能なので、耐火工事してちゃんと済証がとれる [相談内容] テナント歯科医院を10月までに立ち退かねばならず、中古土地つき住宅を購入しました。増改築の予定でしたが、検査済証がないことと、防火地域なのに耐火被覆していないことがわかりました。 ハウスメーカーのA社は、更地にするしかないといい、別の1級建築士Bはダミーの申請書を出して済証を取らなければ良いといい、工務店Cは、既存住宅を診療所への用途変更申請を、もとの建物の済証なしで申請可能なので、耐火工事してちゃんと済証がとれるといいます。だれの言うことが正しいのでしょうか? 平成9年から今年まで住居になっていたものです。ちゃんとした申請書類を作成したかったので、物件の検査を依頼しましたが、基礎を全部掘り返しても無理で新築より高くつくと言われました。できればC社のようにしたいのですが、申請が却下されるくらいなら期日の関係もあり、Bのようにするしかないかと考えています。この場合済証なしで営業停止などの恐れがあるかもご教示下さい。 |
yorozuの感想 | 相談例をたくさん読ませてもらいました。親切にアドバイスされていて、心強く感じました。相談集の中によく似た相談が無いかずいぶん調べましたが無かったので、相談させていただきました。どうかよろしくおねがいします。 |
アドバイザー | |
氏原 毅士 | 氏原です。地元ですから・・ 結論から言うと、 A社は法律通りの判断で「○」。 B社見解は言う事なしの「×」。 C社の見解は可能性が皆無ではないので「△」と言ったところでしょうか。 気になるのは設計監理者の意見が無い事です。工費あたり5%と言えども、費用を支払っておられるのですから工事可能性に関して責任があるはずです。 検査済み証は建物が竣工した時点での法律に照らして合法であると言う意味になります。築年数が不明ですが済み証が無いと言うのは現在も工事中であると言う事になります。 これを増改築する場合は現行の法律に適合させると言う事になりますが、基礎や構造部材などの施工済み部分もすべて改造や、やり直しの可能性を含みます。 この場合、旧法と現行法の差を埋める事が困難であるためA社見解となってしまうのが原則です。 B社の言う事は聞いてはいけません。ダミーの申請など出しても受付られませんし費用や時間もも無駄です。 奈良市の建築指導課と相談し現況を説明したうえ計画を示して既存不適格部をいかに適法に改修できるか、また着工できるかの可能性を打ち合わせる必要があります。 うまくいけば認められる可能性もいくらかはありますが、これは設計監理者の業務です。 設計監理とは図面を書くだけが仕事ではありません。 また、医療法や医師法にかかわる部分。保険所の検査などとは連動はしないと思いますが、銀行協会には国土交通省令で済み証のない建築には融資をしてはいけないと通達されています。 |
津村 泰夫 | 津村です 氏原解説員の解説で良いと思います。 設計監理者が役所と協議をおこない、出来るだけ無駄な費用をかけず解決するのがベストです。 |
清水 煬二 | 解説員の清水です。 平成9年に建てられたものなのでしょうか? 文面からは判断できないのですが、完了検査を受けていないというのは、はっきりしているのでしょうか? 前の建て主が紛失しているというケースもあります。 これは、役所に問い合わせればわかります。 検査済証がなくても増築が可能な場合もあります。 しかし、文面にあるように既存不適格の部分があればすべて手直ししなければなりませんし、そのための費用がどのくいらいかかるのかという別の問題はあります。 ご指摘のように既存の基礎部分の配筋がどのようになっているかわかりませんから、その点が一番問題です。 建築確認申請の記録などが役所にあれば、基礎の配筋については認めてくれる可能性もゼロではありません。 そうなれば、既存不適格であっても基礎補強という選択肢を考えることができるかもしれません。 また、増築の箇所は文面では不明ですが、既存部分と構造的に縁が切ることができれば、可能性も出てきます。 役所に相談に行かれてからの話なのでしょうか? もしまだでしたら、設計者に同行してもらって、まず相談及び嘆願してみてはいかがでしょうか? |
コメンテーター | |
三浦 惠翁 | 設計監理料200万円も支払い調査も満足にしていないのでしょうか。 判断は設計を依頼されたB.Sデザインの業務です、上記解説委員の意見を参考に設計者の判断を仰いでください。 話し合いが着かない様なら設計監理者の交代も念頭において良いケースです。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 中古住宅を購入してリフォームしようとしたのでしょうが、大切なのは購入した後ではなく前です。 購入しようと思われる時は中古住宅の調査が大切です。特に構造体に問題がないか? 合法的なものか?瑕疵はないか?できる範囲で調査することが大切でした。 購入前ならリフォームも含めて購入する価値があるか判断を調査した建築士に依頼できたからです。 先ず、相談の建物が合法であるか否かが大きな問題です。 合法でない場合は申請は受付けられません。合法(建設当時の)であるようにしてから、申請することになります。 検査済証がない場合でも行政によって対処方法を教えてくれますのでご確認ください。 リフォームは新築より大変難しいことと、金額に大部開きがでてきます。これは高いとか安いとかの問題より、既存部分の補強なり瑕疵を含めた場合は高くなるものです。 その点を理解しないとリフォーム部分は新しく表面上はなっても砂上の楼閣で寿命が短く、大きな負担に後々なってくる場合もあります。 しかっかり第三者の監理を認識してください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | たくさんのご助言、ご解説、どうもありがとうございました 結局、ウラ技はないということで、工程の調整と新築を検討したいと思います。 ご指導、感謝いたします。 |
その後 |
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