相談概要 | [ 氏名 ] N.S [ 住所 ] 埼玉県大宮市 [ 職業 ] 会社員 [ 年齢 ] 26 [ 男性 ] on [ 構造 ] 木造(在来工法) [ 設計者はどなたに依頼しますか? ] 建設会社の建築士 [ 何階建て ] 2 [ 様態 ] 注文建築 [ 施工業者はどちらに依頼しますか? ] 大工(工務店) |
相談内容 | [ 家づくりの相談内容 ] 実家を増築し、引越しを考えております。 実家は築27年、木造平屋です。15年前に、部屋を一つ増築しました。 今回は、その15年前に増築した部屋の上に、二階を作ろうと考えております。 依頼先は、実家を建築した工務店で、15年前の増築もそこの工務店が全て手がけています。 心配なのは、築15年の部屋の上に、2階を作って平気なものか?、ということです。(耐震性において) 工務店には、平気平気と笑われてしまったのですが、本当に安全なのかどのあたりをしっかりと確認したらいいのかがわかりません。 チェックポイントのアドバイスをいただけないでしょうか? また、15年前の増築の際は、建築確認をとっておりませんでした。 いただいた図面もおおよその線で書かれたラフなものでした。 今回もそのような調子で進んでいたのですが、ローンを組む関係から、ちゃんとした図面を頼む事になりました。 しかし、増築した部屋が図面ナシで建築がされていたなんて、なんだかかなり不安です。 昔ながらの大工仕事ですと、こんな感じが当たり前なのでしょうか。 |
yorozuの感想 | ー |
アドバイザー | |
田所 雄太郎 | 既存も含めて全体構造のチェックをされることをお勧めいたします。 出来れば既存の屋根を一部残す場合にその屋根が瓦の場合は軽い屋根に葺き替えるなどの工夫をしてください。また、雨仕舞いも注意してください。 構造的に最も気を付けたいのは1階の基礎です。2階増築の荷重が耐えられるか検討してもらってください。布基礎が小さく沈むことも考えられます。また階段が新たに出来るようなら既存の筋交いをはずさなければならないなどの可能性も出てきます。 第三者の建築士を入れて判断してもらった方がよいとおもいます。 建築確認は義務付けられていますので申請しなければ違法です。強く施工者に要求してください。融資先からも確認と検査済みを要求されるケースもありますのでけんぺい率、容積率違反にならないか事前にチェックしたほうが良いです。 昔ながらのやり方で(感覚的)仕事で許されるはずもありません。きちっとしてもらってください。 |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 >平気平気と笑われてしまったのですが・・・ この手の言葉には裏づけがないことが多いので注意してください。 工事はこの工務店にお願いするのがスムーズにことが運ぶと思いますが設計監理だけは第三者の木造在来工法に理解のある建築士に依頼するべきです。 しっかりと構造チェックをしてもらって下さい。 注意点 2階を増築予定で15年前に増築していたのかな? ・現状で基礎の大きさは大丈夫? ・台風と地震に対して1階の筋違(柱の半分位で斜の材)は不足しませんか。 探してみて、確認することが重要です。 ・2階建てでは、建物隅の柱を通し柱(6m位の1本もの12cm角以上)にしますが、今回は柱を継ぎ足すことになると思うので、ホールダウン金物などを使って上下の柱を緊結する必要があります。 (1階部分をどの程度、一旦、裸にするかがわかれば補強しやすくなります。 家全体の平面図も作成して、確認申請もしてしまうことをお勧めします。 |
笠原 歩 | 現在のご実家(既存建物)は建築基準法上、適法の状態なのでしょうか。 そうでないとすると今回の増築に関する確認申請は非常に難しいと思われます。場合によっては増築以外の改修工事が発生します。 まずは既存建物の図面を作成する事をお薦めいたします。 具体的な対応については依頼する建築士と入念に打ち合わせ下さい。 |
コメンテーター | |
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事務局から | |
荻原 幸雄 | 現状の建物の正確な状況を調べなければ、2階に増築可能かどうかは判断が難しく、まずは、現況の劣化進行程度を調べなければなりません。 どんなに2階に莫大なお金を掛けても1階が地震・台風等のまれに起こりうる外力に耐えなければ、1階に住まう人の命まで失う可能性もあることを確り理解して「経験からくる感覚でものを言う大工さんや・建築士」の言葉は曖昧です。経験も大切な世界ですが、力学を理解していない感覚的な言葉は危険です。 構造に精通した建築士に現況を調べてもらい、その現況建物図を作成して総合的な判断をしてもらってください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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